「立面図の話も」
カウンターの高さもとても重要です。
居心地はここで決まるといっても過言ではないと思います。
「てきふら」のカウンターはやや高めです。
メイン顧客は男性ですから、身長低めの女性に合わせると、肘を付いた時に背を丸める感じになります。(素敵な女性の皆さん御免なさい)
いくつかのBARで実測し、落ちつく高さを模索しました。
もちろん椅子の高さとの差も関係してきます。足置き場(イスと床の2ケ所)の高さも関係します。
その3点の微妙なバランスでしょう。
「てきふら」のカウンターは、立ったままでも気持ちいい高さ(のつもり)です。席が空いていても立って飲みたい人もいるのです。
ボトル棚の設計は、自宅壁にテープを張って擬似体験しました。
1BOX分のサイズは、ダンボールで立体制作して実験もしました。ボトル何本収納可能か、後方のボトルの出し入れには何センチの高さが必要か。
CD棚のサイズも工夫しました。指を入れる余裕を持たせたのです。
内装屋さんの計算では、CDサイズ丁度でした。これでは指が入りません。奥にも同量入ります。使用頻度が少ないCDを在庫しています。
ほぼ毎日現場に行っていました。
ある日、トイレの手洗いが完成していましたが、なんと低位置でした。幼稚園児でも使える高さでした。
寡黙なトイレ工事屋さんでしたので、理由は聞けませんでしたが、すぐ直してくれました。
内装屋さんと考えかたが違う場合も多々ありますので、詳細に渡り確認が必要だと思います。
お任せだと、完成してから「使い勝手が悪い」ことにもなりかねません。
あまりしつこくすると煩いと思われますが、遠慮していると後悔サイズになってしまいます。
嫌われない気配りをしながら、詳細部分まで念押しするのです。下手な絵でいいですから書いて、具体的な形とサイズを明確にするのです。
図面などはコピーをとっておきます。コピーに色々メモを書き込みます。「元」には何も書きません。
素人設計ですから、悩みながら考えました。工事の進行に合わせてアドリブで決めたことも多々あります。
専門家による図面制作、工事材料の用意、各業者の手配などで、実際に工事ガスタートしたのは3週間後でした。
BARの命、カウンターの板は、大工さんの事務所(山の中)で行って選択しましたが、とても見た目が悪い汚い木でした。しかし、削って透明ラッカーを塗るといい色になる&とても堅いので、長年の冷暖房にも変化しないと伺い、決断。予想外に安い木でした。愛着度「大」です。
時々ガンガン叩く人いますが、痛いです。時々寝タバコで黒こげ作る人いますが、熱いです。まだ、上で寝たことはありません。
映画の扱いが難しいのは、“ながら”に向いていないってことですね。団塊マスターが書かれていたスポーツバーと同じで、真剣に映画を観ちゃったら、注文数も増えません。だからって、音声を切って別の音楽を流してるだけじゃ、そんな店はいくらでもあるので、あんまり“映画バー”とも言えないですし。
それに内装デザインを映画の美術監督に頼んでいるので、逆に映画を流すと色々と差し障りもあるんですよね…。
まぁでも、好きでやりたくって始めるんだから、グダグダ言ってないで頑張ります!